血液や体液を介して感染する
B型肝炎ウイルス、
血液を介して感染するC型肝炎ウイルス
B型肝炎ウイルスは主に血液や体液を介して感染し、C型肝炎ウイルスは主に血液を介して感染します。したがって、B型肝炎ウイルスもC型肝炎ウイルスも、同じ空気を吸ったり、触ったりするだけで感染することはありません。
B型肝炎ウイルスの場合:
「垂直感染」と「水平感染」
【垂直感染】[乳幼児の感染]
B型肝炎ウイルスに感染した母親(キャリア)の血液が、出産時に赤ちゃんの体内に入ることで感染するので母子感染とも呼ばれます。
【水平感染】[主に成人になってからの感染]
下記のような理由で、B型肝炎ウイルスが体内に入ることで感染します。
- 輸血
- 注射針の使い回し(薬物注射など)、刺青(タトゥー)、ボディーピアス、(医療機関などでの)針刺し事故など
- 性的接触など
※日本では、1972年より輸血のB型肝炎ウイルスのスクリーニング検査が開始され、1986年からは母子感染防止事業に基づく出生児へのワクチンおよび免疫グロブリン投与が実施されており、現在では、これらを原因とした新たなB型肝炎ウイルス感染は、著しく減少しました。
日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会 編: B型肝炎治療ガイドライン(第3.4版), 1, 2019
http://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_b
C型肝炎ウイルスの場合:
「水平感染」
【水平感染】[主に成人になってからの感染]
下記のような理由で、C型肝炎ウイルスが体内に入ることで感染します。
- 輸血
- 注射針の使い回し(薬物注射など)、刺青(タトゥー)、ボディーピアス、(医療機関などでの)針刺し事故など
C型肝炎ウイルスの場合、母子感染は多くありません。また、B型肝炎ウイルスに比べて感染力は弱く、性交渉や体液で感染することはほとんどありませんが、一度感染すると、炎症が慢性化するC型慢性肝炎に移行しやすいため注意が必要です。