B型またはC型肝炎ウイルスの感染は、
血液検査で分かります
採血は短時間で済み、検査結果は1~2週間で出ます。
B型またはC型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを
調べるための検査項目(マーカー)
B型肝炎ウイルス:HBs抗原
「HBs抗原」は、B型肝炎ウイルスを作っているタンパク質の一部です。「HBs抗原」が陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染していると考えられます。
C型肝炎ウイルス:HCV抗体
「HCV抗体」は、体内に侵入してきたC型肝炎ウイルスに対して作られた抗体の一種です。「HCV抗体」が陽性であればC型肝炎ウイルスに感染している可能性が高いと考えられます。
B型またはC型肝炎ウイルス検査を受ける手順
ここでは、実際にB型またはC型肝炎ウイルス検査を受け、その結果が分かるまでの流れを紹介します。
[ B型またはC型肝炎ウイルス検査の手順]
B型またはC型肝炎
ウイルス検査の予約をする
ほとんどの医療機関で受けることができます。また無料で検査を受けられる医療機関が、各地域に設置されています。実施機関などの詳細は各市町村の自治体に確認してください。
B型またはC型肝炎
ウイルス検査を受ける
検査は、通常の血液検査と同じです。血液検査自体は数分で終了します。学業、仕事、家事などに支障をきたすことなく、検査を受けることができます。
検査の結果を受け取る
B型肝炎:「HBs抗原」/
C型肝炎:「HCV抗体」
1~2週間で結果が出ます。
陰性
HBs抗原陰性:「現在、B型肝炎ウイルスに感染している可能性が低い」と考えられます。
HCV抗体陰性:「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が低い」と考えられます。
今回検査を受けた日を覚えて
おきましょう。
自覚症状などがあれば、
再検査を受けましょう。
陽性
HBs抗原陽性:「現在、B型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」と考えられます。
HCV抗体陽性:「現在、C型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い」と考えられます。
肝臓専門医を受診して、
詳細な検査を受けましょう。
※血液中のウイルス量を調べる検査、肝臓の動きを調べる検査、腹部エコーなどを行います。
定期検査
B型またはC型慢性肝炎であること、もしくはB型またはC型肝炎ウイルスに感染しているとわかったら、症状はなくても定期的に検査を受けることが重要です。
症状が特になくても、定期的(2~3ヵ月ごと)に肝臓の検査を受け、肝臓の働きが低下していないかどうか確認しましょう。治療の進歩により、B型慢性肝炎ではB型肝炎ウイルスの増殖を長期間抑えることができる割合が高まり、そしてC型慢性肝炎では、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)などによりC型肝炎ウイルスが排除され、治療終了後もC型肝炎ウイルスが検出されない状態が持続する(ウイルス学的著効:SVR)割合が高まりましたが、治療効果が得られても、まだ肝がんが発生する可能性があるため、定期的に検査を受けることが必要です。
疑問点があれば、自己判断はせず、肝臓専門医にご相談ください。